エグゼクティブコーチングのテーマに「組織づくり」がある理由
経営者がエグゼクティブコーチングを受けるテーマのひとつに、「組織をどうつくるか」という問いがあります。
- 自主的に動けるチームにしたい
- 当事者意識をもって仕事に向き合ってほしい
こうした課題感からスタートするケースは少なくありません。
ただし、ここで大切なのは「社員にどう関わるか」を考えることではありません。 コーチングの焦点は、あくまで
「この会社を、どうしていきたいのか」
という経営者自身の意思にあります
手段が進まないとき、起きていること
実際の現場では、コンサルタントや教育会社から 制度や施策といった“手段”が提示されることがあります。
しかし、
- 社長自身がその内容を社員に説明できない
- 現場の仕事が優先されて進まない
- 担当者が進めていても、社長が後押しできない
という状況が起きることも少なくありません。
これは、社員への向き合い方が足りないからではありません。
多くの場合、
- この会社を、いつまでにどんな状態にしたいのか決まっていない
という“会社としての目的地”が、経営者の中でまだ整理されていないことを表しています。
もしくは、経営してく中で変化しているケースです。
問いの焦点を「人」ではなく「会社」に戻す
「社員に自主性を持ってほしい」という言葉は、 一見すると“人へのアプローチ”のように聞こえます。
しかし本来問うべきなのは、
- 自主性が発揮される会社とは、どんな状態なのか
- その会社をつくるために、どんな役割・価値観・行動が必要なのか
という、会社側の設計です。
人格形成や個人の内面に踏み込む必要はありません。 時間のかかる「人づくり」をしようとするほど、経営者にとっては重荷になります。
この段階では、 人にアプローチするのではなく、会社の意思を明確にすることに集中します。
会社の意思が定まると、手段は自然と選べる
会社の意思が曖昧なままでは、どんな施策も腹落ちしません。 だからこそ、
- この会社をどうしたいのか
- そのために、どんな人と共に働きたいのか
この2点が言語化されることが、最初のマイルストーンになります。
もしかすると、今のメンバーの中に理想の社員は一人としていないという可能性も大いにあります。
ここが定まれば、 評価制度でも、育成でも、組織開発でも—— どの手段を選ぶかは一つではありません。
エグゼクティブコーチングの本質
コーチをつける経営者は、アドバイスを求めているわけではありません。
自分の内側にある考えや判断軸を整理し、 優先順位をつけ、 次のマイルストーンをイメージする
そのために、あえて時間を使っておられます。
短期的にやるべきことは体が自然と動くでしょう、
しかし、
・会社の意思を明確にする
・どんな価値観・行動で動く必要があるのか
これらの言語化は、そこに向かって交わされる会話からしか生まれないのです。
必要なのは、社員に寄り添うための時間ではなく、 経営者としての意思を明確にするための時間
まずは、ここから始めてみてほしい
もし、組織づくりに迷いがあるならば、 次の問いから始めてみてください。
・今後、この会社をどのような状態にしたいのか
・その状態を実現するために、どんな価値観と行動で働く人が必要なのか
この問いに言葉を与えることができたとき、 組織づくりは「人に向き合う重たい仕事」ではなく、 会社の未来を描く、経営の仕事へと変わっていきます。
もし今、ひとりで考え続けることに限界を感じているなら
—— エグゼクティブコーチングは、答えをもらう場ではなく、あなた自身の中にある会社の意思を整理し、次の一手を明確にするための時間です。
